日本の製造業の課題
2000年以降、日本の製造業は積極的にアジアへの進出を推進してきました。
アジア全体では2000年以降で40%以上、中国に限定すると100%以上増加し、逆に欧米は減少しました。
東南アジアや中国での製造業法人数は、この10年間で急増しています。
その理由は、低コスト生産が実現できることと、販売先市場として魅力があることです。
日本製造業は、低価格化競争の激化により、低賃金でかつ多くの従業員を集めやすいアジアに生産拠点を多く設置してきました。
従来のように大量生産が主流であった時代は、生産設備を用いて自動化で低コスト生産を実現することもできたのですが、多品種少量生産が主流となった現在では、低賃金でかつ多くの人を雇って組立工程を行う必要があります。
中国を中心としたアジアはその要求に応えるエリアであったわけです。
同時に、アジア地域は販売先としての魅力も大きくなってきました。
日本の製造業が海外に進出する理由の1番目として、「進出先の市場の有望性」を挙げています。
新興国需要が大きくなった現在では、この重要性はさらに高まっていると考えられます。
新興国が先進国並みの製造する力をもってきており、我が国における製造業の競争力を強化する政策は、従来の枠組みにとらわれず、大胆な発想への転換が必要だとおもいます。
とりわけ韓国のように、政府と民間が一体となった産業政策や輸出政策、というようなものが求められています。
物流に必要なダンボールも含めた製造業のためにも、行政の縦割りを打破して、産業・通商政策、中小企業政策、職業訓練政策、学校教育政策がより連携し、一体的な政策を推進するべき事で、ものづくりを国家戦略的な位置づけをしなければならないと思います。
我が国の製造業における製品の質を維持し高めていくためには、中小・零細企業が独自にもっている技術力を回復しなければなりません。
長期にわたる平成不況の中で、製造現場における熟練工の確保とその技能の継承システムは崩壊状態にあります。
また、独自の優秀な技術・技能を要する企業も、経営難によってその潜在的な能力を発揮できない厳しい状況があります。
これらの中小企業群の品質維持能力や製品開発における試作能力などは製造業に欠かせないものがあり、この機能を回復させる政策を真剣に論じなければならないと考えます。
物に対する価値は、世界共通のように思われがちなものであっても、文化的、地理的、法的状況がまったく異なること、そして個々の、海外で需要を獲得するためには、このように現地ならではのニーズを理解したうえでの、商品企画や開発が必須となり今後の課題だと思います。
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